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2013年06月28日

(24)シール機能のSN比と二元配置


二元配置の説明をするデータとしてSNを用いた例が
テキストにのっています。
(日刊工業新聞社主催通信教育テキスト)

車のドアシステムに用いられるある製品で押し込み率Mを
変えてシール圧yを変化させる機能をもっているという
ことです。

使用する材料Aを4水準、主要コーナーの角度Bを3水準
取り上げて最適な条件をみつけるのが目的です。
 A:使用する材料 4水準 A1(α系)、A2(α系))、A3(β系)、A4(β系)
 B:主要コーナーの角度 3水準 B1=小、B2=中、B3=大

そのなかのA1B1の組み合わせでとったデータが表1と図1です。

130628(表1、図1).JPG


表1のデータからゼロ点比例式でのSN比を求めると−13.5db
でした。同様にしてAとBのすべての組み合わせについての
SN比を計算したのが表2、図2であり、これが二元配置で実験
した結果ということになります。

130628(表2、図2).JPG


このデータから材料とコーナー角度の最適な条件をみつけるのが
二元配置実験の目的ということになります。

グラフからはA3B3の組み合わせが良いように見えますが本当に
そういって良いかと言う問題です。

(by TomUi、2013年6月28日)
posted by TQE at 05:28| 分散分析

2013年06月27日

(23)プリント基板でのパターン形成の機能性評価 (2/2)

実際にとられたデータから信号であるマスターと出力
である形成されたパターンとの関係をグラフにすると
図1のとおりです。


130627(図1).JPG



図1からはどの程度y=βMからずれているかわかりづらい
ため、直線y=βMからのずれを取り出して作成したグラフ
が図2です。


130627(図2).JPG


わずかなズレ量であってもばらつきとしてとらえることが
できることがおわかりいただけると思います。

しかも、様々なマスク寸法、色々な場所やパターン向きの
なかでのばらつきが表されています。

それらを一つの測度として表したのが転写性でのSN比です。

(by TomUi、2013年6月27日)
posted by TQE at 04:58| 分散分析

2013年06月26日

(22)プリント基板でのパターン形成の機能性評価 (1/2)

転写性の考え方を使ってパターン形成の機能性を評価
することができます。

信号としてマスターの寸法、出力としては実際に形成
されたパターンの寸法を測ることになります。

汎用性ある技術開発をする上では実際の量産で適用されて
いるパターンよりもテストパターンでの評価が推奨されて
おり、計測誤差を相対的に小さくする上でも有用です。
(注記:ある先達が品質工学の事例指導をしていたなかで、
どのようなテストピースを作るか考えるのが楽しいと話して
いました。確かに、創造性が掻き立てられるものです。)

あるテキスト(*) に説明用に示されていたデータと表が
ありました。以下に示します。
(*)日刊工業新聞社主催の通信教育テキスト

この信号の取り方は線幅に対するSN比、位置に関する
SN比と分離しないで総合的なSN比を求めることを意図
しています。

どのようなデータをとるかは目的によって異なり実験を
する人の自由です。

130626(マスター寸法と製品対応寸法).JPG


パターンは特定の箇所ではなく広い場所に形成するのが
一般的ですから、縦と横のパターンも含めて以下のような
パターンとしています。

どの場所でもどの向きのパターンでもマスク通りのパターン
であって欲しいことから誤差因子の扱いとなります。


130626(マスターパターン).JPG


(by TomUi、2013年6月26日)



posted by TQE at 04:15| 分散分析